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生まれてからずっと、おっぱいかミルクだけで育ってきた赤ちゃん。
首や腰が据わってきた5ヶ月~6ヶ月頃を目安に、離乳食を始める方が多いと思います。
国や、WHO(世界保健機構)でも、やはりこの頃から離乳食を始めることを勧めています。

なんだか急に成長したような気がする離乳食のスタート。
少しでも不安や悩みが少なく、楽しい離乳食ライフの始まりとなるように、
ここでは、離乳食を始める時期とアレルギーの関係について説明します。

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離乳食をいつからはじめるか。

国(厚生労働省、以下厚労省)が推奨している時期は5~6ヶ月。
厚生労働省・Ⅱ離乳食PDF
WHO(世界保健機構)が推奨しているのは6ヶ月~。
WHO・補完食PDF

いずれにしても、世界的には6ヶ月頃を目安に離乳食を始めるのが主流なようです。

ではなぜ6ヶ月なのか。
厚労省の説明に、明確な理由の記入はありません。ですが、WHOの説明によると、
①6ヶ月を過ぎると母乳だけでは必要な栄養量が不足する。
②赤ちゃんの消化管等も、離乳食を受け入れる準備ができるから。

とあります。
母乳ではなく、ミルクの赤ちゃんも同様の理由から、
やはり6ヶ月頃からの開始を勧めています。

そんな中、真っ向からこの流れを否定する動きがあります。
それが『西原式』です。
西原式育児のきほん

西原式というのは、日本免疫治療研究会会長であり、医学博士の西原克成医師が提唱する育児法のことです。
それによると、離乳食の開始はなんと1歳半~2歳過ぎでよいとのこと。
理由として

①赤ちゃんの腸は2歳半に完成するのであり、それ以前にタンパク質などを摂取する事で、アレルギーや、小児喘息の引き金になる恐れがある。
②早期の離乳食の開始は、丸飲みと、口呼吸を習慣づける。(西原式では鼻呼吸が良いとされている)

栄養面についても、母親が和食中心で十分に鉄分を摂取し、
冷たいものを食べない、十分に噛む、鼻呼吸をして、睡眠をたっぷり取るような生活をしていれば、
その母乳だけで赤ちゃんの栄養面の心配はないとのこと。
(母乳が十分でない時には、40~41度を厳守した粉ミルクを与える)

ずいぶんと世界的な流れからは逸脱しているような気もします。
ですが赤ちゃんの時期にだけ起こすアレルギーというのは、
やはり腸が未熟であることが原因と考えられているのもまた事実です。
赤ちゃんに多い、鶏卵のアレルギーは3歳までに半数が、
6歳までには約80%が問題なく食べられるようになると言われています。
食物アレルギーはずっと続くの?参照)

アレルギーという観点から見れば、西原式は理に叶っているように思います。
ただし、実際に栄養分が補えているかどうかについては、個人差があるでしょう。
西原式で言われるような食生活、生活スタイルを必ずしも実践できるとは限りません。
一般的に赤ちゃんは9ヶ月くらいまでは、母親からもらった『貯蔵鉄』により、鉄分は不足しにくいそうです。
しかし、その時期を越えると、母乳だけでは鉄分は足りないと言われています。

2歳以下の子供が鉄欠乏状態で3ヶ月以上経過すると、
認知能力、運動発達、社会性や情緒発達に影響を与える可能性があるとされ、
またその時だけではなく、離乳食期の鉄欠乏はその後何年にも渡って影響を及ぼす可能性があるとされます。
公立学校共済組合 関東中央病院 病気のはなし 参照)

また2014年、環境省によって、
離乳食の開始が遅いほど2歳時のアトピー性皮膚炎や乳児喘息(ぜんそく)が多いことが明らかになっている。
また、ピーナツアレルギーがイスラエルの10倍とされる英国では、ピーナツの摂取開始時期がイスラエルよりも遅いなど、摂取開始時期が遅い方がアレルギーとなりやすいことが示されている。』
という調査報告が新聞に発表されました。
食物アレルギー そば・ピーナッツ 母親の9割が離乳食で与えず 環境省調査 参照)



他にも経口摂取で腸内に取り込まれたものは、重篤なアレルギーを引き起こしにくい、という考え方や、
アレルギーが出たものについては除去食として、
ある年齢に達するまで食べさせないという考え方が主流でしたが、
最近ではそれも変わりつつあります。
(※医療機関の判断で行うものとして)
Specific Oral Tolerance induction (SOTI) 参照)

離乳食を取り巻く考え方は、日々変化していると言っても過言ではありません。

以上のことから、離乳食開始時期については悩まれる方も多いと思います。
私自身も開始時期にはかなり悩みました。
アレルギーは時に命に関わる場合があります。
アトピーや、喘息の可能性も、離乳食の開始時期に左右され、それが親の自分に委ねられていると思えば、慎重にならざるおえません。
だけど栄養不足になってしまったら・・・。
栄養不足、鉄分不足は上記のような弊害のほか、免疫力の低下を起こす事も考えられます。
免疫力の低下は、病気の引き金になる可能性も。

散々悩んだ結果、私は厚労省の推奨である5ヶ月の中旬から開始しました。
そのかわり、ゆっくりゆっくりと。
アレルギーの可能性のあるタンパク質は7ヶ月に入ってからに。
一般的に言われているスケジュール通りに、お豆腐などのタンパク質を与えてみたものの、食べようとしませんでした。
2回続けて食べないものは、その後1週間ほどあけて、再トライ。
これを繰り返して、食べるようになったのが7ヶ月だったという結果です。

考え方はたくさんあります。
赤ちゃんにも個人差があると思います。
大切なのは、今目の前にいる子供を見て考えるということではないでしょうか。
食べ物に興味を示しているのなら、離乳食をいたずらに遅らせるのはどうかと思います。
痩せて顔色が悪いのであれば、母乳以上の栄養を必要としているのかもしれません。

離乳食の開始は、赤ちゃんが様々な食べ物と出会うことでもあります。
食べるのが好きになるということは、人生において一つ喜びが増えることだと、私は思います。
初めておっぱいやミルク以外の食べ物を口にする赤ちゃんの表情はまた、ママにとっても素敵な思い出の一つになるはずです。
それは赤ちゃんにとっても同じこと。

ウチの子は今なのかも、というタイミングをしっかりと見つけてあげてください。
離乳食は一方通行ではありません。
うまく行かなければ、後戻りも可能です。
そうしながら適切な時期を探し出すというのが、現実的なのかもしれません。

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赤ちゃんの味覚は、一体どんなふうなんでしょうか。
薄味がいいと言われるには、理由がありました。
生まれたての赤ちゃんは、味を感じる味蕾の数が1万個あり、舌だけでなく、頬の内側の粘膜や、唇付近などにもあると言われています。
それに引き換え、成人は7,500個ほど。
成長に伴い、味蕾の数は減少し、それにより多くの食物を摂取できるようになると考えられています。
赤ちゃんの時に味蕾の数が多く、味覚に敏感なのは、危険なものをなるべく体に取り入れないためではないか、という考え方もありますが、実際のところはまだ分かっていません。
ですが過剰な塩分は、赤ちゃんの未熟な腎臓にとって大きな負担になる可能性があります。
よって、それを受け付けない赤ちゃんの味覚は、やはり自身を守るために有用であると考えられます。

赤ちゃんが『おいしい』と感じるのは『甘み』『旨み』だといいます。
そして、苦手なのは『塩辛い』『苦味』『酸味』など。

ですが、これらは離乳食を始めると、どんどんと変わってきます。
塩辛い食事をよく食べる子は、塩辛い味を好むように、甘みの強い食事が多い場合には甘い味付けを好むようになると考えられています。

甘み、塩味が強いものは、健康的であるとは言い難いです。
だからこそ、赤ちゃんの持つ味覚を大切にした、薄味の離乳食が大切だと思います。
日本小児歯科学会 学会からの提言 参照)

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